マルハニチロ侫武多会
【2024年の見どころ】
2024年のマルハニチロ侫武多会は、例年に引き続き手塚茂樹氏が制作を担当しており、今年の大型ねぶたの題材は『鵺退治』である。得体のしれない怪物に勇猛果敢に立ち向かい退治した猪早太と源頼政の姿に疫病や戦争、地震などの自然災害などが消滅し、平和な世の中になることを願うものである。特徴は頭が猿、胴が狸、尾は蛇、手足が虎の姿をした鵺であり、本体は猪早太が短刀で鵺の息の根を止める場面が表現されている。また送りは猪早太と共に鵺退治をした源頼政である。特に大きな鵺の面が大迫力であり、そこに注目してほしい。
【歴史】
マルハニチロ侫武多会の歴史は古く、2016年に50回目の出陣となった。これは戦後の昭和28年を第1回として数えている。当初は昭和28年「大洋漁業ねぶた会」。昭和45年「青森マルハねぶた会」、昭和55年「青森マルハ侫武多会」、平成20年にマルハとニチロの2社が統合された経緯から「マルハニチロ侫武多会」に名称が変更され現在の形になった。
このような歴史を持つマルハニチロ侫武多会であるが、今年2024年で56回目の出陣となる。
【運行について】
上位入賞を目指すマルハニチロ侫武多会であるが、跳人は1番多い日で120〜130人と少ないのでもっと規模を拡大していきたい。跳人は長くマルハニチロ侫武多会に参加して頂いている方もいるが、得意先の方やその家族等、関係者の方々が中心となっており、一般の参加者も増やしていきたい。マルハニチロ社員の方々は、ロープ持ちなどの運行、運営がメインの業務を中心に行なっている。曳き手は高校生のアルバイトが中心で、四隅に大人を配置している。扇子持ちは青森魚類の方々を中心に、関係先の方等5人ほどで行っている。
囃子は囃子方海鳴が担い、本番は100人ほどが参加している。囃子方海鳴は、進行の際「二丁ばち」、「二度ばち」、「流す」という3種類の太鼓の技とそれぞれの楽器の拘りを持って、ねぶた本体や跳人の方々の魅力をより一層際立たせる団体だ。
団体として工夫しようと思うところは今まで記録に残していなかったことから、写真や画像として記録を残していくことである。安全面では去年の運行の際、ねぶたをぶつけてしまったので今年はねぶた本体の後ろに人員を配置して、安全第一で運行していきたい。出陣日は8月2、3、5、6、7日となっている。
【協賛、前ねぶたについて】
ねぶた運行に際しては協賛を頂いているが、前ねぶたについては、協賛やスポンサーはない。前ねぶたはマルハニチロの前ねぶた1台が出陣予定である。
文責:吉田翔太
写真:2024年 マルハニチロ佞武多会『鵺退治』 製作者:手塚 茂樹