【2024年の見どころ】
市P連の今年の題材は、「龍神と大鯰」である。制作者は内山龍星氏である。題材は市内の小中学生からから募集し、25通ほどの応募があった。その中から中学生の案が採用され、その中学生が描いた通りに内山氏が下絵を作成した。今年の題材には、2024年1月に起こった能登半島地震への復興の願いやエールの意味が込められている。大鯰は地下に棲み、体を揺さぶることで地震を起こすといわれていた日本古来の伝説的な生き物である。そして龍神は天と地を自由に行き来し、気象や海流などをつかさどる神様という言い伝えがあり、龍神が大鯰を果敢に退治する様子が描かれている。一刻も早い能登地域の復興を祈願し、能登の方々がねぶた祭に参加してくれる日を待ちのぞむ。
また、特に子どもたちが多い団体であるため、安全な運行でけがをしないことと、賞をとり海上運行をすることを目標としている。
【団体の歴史】
市P連は今年で出陣41回目となる。これまで「中学生ねぶた」、「親子ねぶた」と2度名称を変更し、平成16年に現在の名称に変更して現在まで続いている。しかし、少子化によるスタッフや子どもたちの参加数の減少などの原因によって、存続の危機にさらされていた。そこで昨年はのべ500名の児童生徒(跳人および囃子)が集まらなければ市P連大型ねぶた事業を廃止することにした。しかし、500人の参加を達成したうえに最終的な参加者は1200人を超え、目標の2倍となった。そして昨年は、青森県出身のヒップホップアーティストで、青森ねぶた祭を題材とした楽曲「ラッセーラ」を制作したKREVAさんの応援もあり、大きな盛り上がりを見せた。これからも市P連の歴史は長く続いていくだろう。
【団体の特徴】
青森市PTA連合会の今年の出陣日は、2,3,5,6日の4日間である。囃子は、青森市PTA連合会囃子方改め、今年から「市P連ねぶた囃子会」と名称を改め活動を行っている。練習には200人ほど参加し、祭当日では100人ほど参加する。親子での参加も非常に多い。跳人に関して、昨年は500人の参加者が集まったため、今年も500人以上の参加者を期待している。子供たちの参加者については、青森観光コンベンション協会から許可をもらい、学校のジャージにたすきという格好での参加も可能である。曳き手は、龍曳会や高校生のアルバイトにお願いをしている。青森市PTA連合会はほかの団体と比べ、子どもたちの人数が多いという点が最も大きな特徴である。
【協賛、前ねぶた】
メインスポンサーはハッピードラッグ(株式会社丸大サクラヰ薬局)である。今年は、マスコットキャラクターであるハピマルをモチーフとした前ねぶたとShop Japan(アクティブスレンダー)の前ねぶたの2台が出陣予定だ。その他では、提灯で協賛を得ている。
文責:松田優唯
写真:2024年 青森市PTA連合会 『龍神と大鯰』 制作者:内山龍星